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毒を入れたのか?と尋ねているとも取れるし、どんなフレーバーを入れたのか?とも取れる、よね?
伯爵様は一瞬だけ頰が痙攣するようにピクッと動かした。
「何も」
「…入れましたね?」
ギロッと睨んでやった。
そして伯爵様が飲んでいたティーカップと自分のティーカップを交換した。
伯爵は驚いた顔をしている。
私は強気に笑うと、砂糖を入れてティースプーンでかき回して、ぐびっと飲み干した。
「!」
あ、あれ?急に眠気が……。
どうして?もしかして毒を盛ったのはティースプーンだったか!?してやられたと怒りが湧くが、私は気を失うようにソファーの上で眠ってしまった。
そう言えば今日伯爵家の屋敷へ行くのが苦痛すぎて昨夜よく眠れなかったっけ……。
「ハッ……」
勢いよく起き上がるとそこは大きなベッドの上だった。
薄暗い室内。ベッド以外にはなにもない殺風景な部屋。
けれど掃除が行き届いていて、使われている形跡はあった。
「起きたか」
「……え!あっ……眠ってしまってごめんなさい」
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