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女性ばかりの店内に伯爵様は異質な存在で、視線をかっさらっていた。
彼は真剣な眼差しでガラスケースに並べられたアクセサリーを吟味していた。
姪っ子さんのこと本当に可愛がってるのね……。
私は微笑ましくなってクスリと笑った。
やがて伯爵様が手に取ったのは伯爵様と同じ青い色をした水晶に、金箔を散らしたかのようなキラキラとしたラメ加工が施されている可愛らしいバレッタだ。
「わぁ、素敵。星空を凝縮したみたい」
「最近流通したばかりのストーンですのよ」
「じゃあ、それをいただこう。あとこの琥珀のブレスレットも欲しいんだが」
伯爵様は値段も見ずに迷うことなく即決でそれをお買い上げになった。
姪っ子さんへのブレスレットには私がオススメした石と伯爵様指定の琥珀の石を選び、その場で店主さんがブレスレットにしてくれた。
商品を渡す時、やけに店主さんがニマニマしていたのが気掛かりだった。
「お互いの瞳の色のアクセサリーを購入されるなんて、微笑ましいカップルですこと」
「へ!?違います!違います!カップルなんかじゃ」
「“まだ”、違いますよ」
「あらぁ、そうでしたか」
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