怪物

2/3
前へ
/3ページ
次へ
昼間、 男は上を見る。 今日は曇りだ。 太陽は見えないが、 雲の奥では変わらずに太陽は輝いているだろう。 男は下を見る。 建物に点が集まっている。 せわしなく出入りしている。 理由はわからないが、 点の一つ一つに意味があるのだろう。 ああ、そうして時間を潰していると だんだんと周りが暗くなってきた。 少し気温も下がってきたのか肌寒い。 今は午後4時、 怪物が起きてくるころだろう。 怪物は腹を空かしている。 毎日獲物を食べれるわけではない。 それでも獲物が罠にかかるのをまっている。 喜べ、怪物 今日の獲物として 罠にかかってやろう。 私の身を余すところなく 味わうがいい。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加