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ノックをして研究室のドアを開けると、中ではピッピ君が、教授の資料を整理していた。
「ああ、衛士長さん、こんにちはぁ」
「教授は?」
「もうチャイム鳴ったんですけど、前の講義が結構延長しちゃってるんですかね。間もなく講義から戻られると思いますよぉ。
お茶でも飲んでお待ちになっててください。衛士長はコーヒーでしたっけ? いや、ニステイトのほうでしたね」
「どっちでもいいよ、ありがとう。じゃ、待たせてもらうよ」
衛士長にお茶を入れているこのピッピ君なる人物は、本名をピピドゥーエン=フォンデンという。
もとはチャーウィン教授の教え子で、教授の講義に感銘を受け、今は別に仕事を持ちながら研究室に出入りしているという話だ。
ぽってりとした巨漢体型で、話すときに語尾を変に引き延ばす癖がある。
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