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辺りには露店で売られている食べ物の匂いが充満していており、中には肉の品を焼くのに炎系の魔法で炙る横着者がいるなど、活気に溢れる街の人々を見ていると飽きを感じさせない。
通りを行く人々はほとんどが人間種族である。シティエイスの近郊国ではドワーフやエルフ、ハーフリング、時には頭髪の間から獣の耳が覗き、尾骨の辺りからフサフサとした尻尾をくねらせている獣人のような種族も普通に見かけるが、このシティエイスでは、ほぼ人間種族が100%を占める。
人種が固定され、大都市の割に閉塞的な感があるのは、帝国の毅然とした法制度や警備体制によるものだろうか。
都市全体にもモンスターが寄り付かぬようにと、高いレベルの呪法が施されており、それが人間種族以外のエルフなどの亜人間を疎遠にさせているのかもしれない。
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