beginning

10/20
前へ
/117ページ
次へ
僕もお母さんのいない新しい生活が始まったが、お隣の暁美家が常に支えてくれた。 おばさんもおじさんもお父さんに親切にしてくれたおかげで少しずつお父さんが元気になってきた。 お父さんはもともと仕事も忙しく帰りが遅く、僕の面倒はお母さんに任せきりだった。 お父さんが仕事でいないとき、僕は暁美家に預かることになった。 これも暁美家が自ら申し出してくれて、お父さんもその言葉に甘えた。 「暁美さん、ありがとうございます。こんなに親切にしていただけるだなんて」 「奥さんが亡くなって大変だろう。僕たちも佐久間くんたちの力になりたいんだよ。遠慮せず僕たちを頼りなさい。君も藍九郎くんも大歓迎さ!」 「ありがとうございます!!」 この経緯で、僕らと暁美家は親密な仲になったのだ。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加