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今日も英語の授業が終わったあと、教室入り口で兄さんは数人の女子生徒たちに囲まれていた。
見ていてイライラする。
虫唾が走る。
不愉快だ。
兄さんから早く離れろ。
離れろ。
離れろ。
「さーくま!」
その声ではっと我に戻る。
声の主は藤咲くんだった。
「藤咲くん、どうしたの?」
「今日さー電子書籍忘れちゃって、3分だけ貸して!」
「うん、いいよ」
「おお!サンキューな!」
ぱあっと笑顔になる藤咲くん。
僕は簡単に電子辞書辞書の使い方を教えるために、折り畳んであるそれを開けた。
画面を開くと、自動で起動するが動かなかった。
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