It suddenly

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「ふたりきりだからって一応学校だから、先生って呼べよ」 僕のおでこにコツンと拳で軽く叩く。 「うん、えっと!じゃなくて、はい、先生」 2人きりでも今は学校だ。僕は他の先生のように、兄さんを先生としてみないといけない。 「はい、佐久間クン」 おでこに置いてある拳を開き、そのまま頭におき、撫でてくれた。 嬉しい。 小さい頃は触れられたのは当たり前だった。 だけど兄さんと一度離れた。 そして再開。 入学して触れられたのは、今日が初めてかもしれない。 改めて嬉しさを噛み締める。 今すぐ抱きつきたい。
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