ぼくの朝日

unregrettable

ぐいっと肩を強い力で押され、少しふらついた。

兄さんをゆっくりと見る。

もう片方の腕は袖で、唇を拭いているようだった。

顔は半分隠れていたが、目は見開いて、相当驚いているように見えた。

そして僕の方にある手は離れ、一歩二歩と僕から離れる。

急にキスされたら、そうなるよね。
しかも生徒で、女じゃなくて、男。
さらに昔から知ってる幼馴染。

沈黙が続く。

僕はただ下を向いている。