15人が本棚に入れています
本棚に追加
お父さんと食事を終え、片付けを済ませた午後9時、インターホンが鳴った。
だれだろうと、お父さんがドアビデオの前に立つ。
「おや、水無瀬さんのところのせれなちゃんだ」
なんでこんな時間にせれなちゃんが?
お父さんがせっせと玄関に向かい、ドアを開けた。僕もお父さんの後ろを追う。
「やあ、せれなちゃん。こんばんわ」
「おじさん、こんばんわ」
パジャマ姿のせれなちゃんは、いつもより声も低く、なんだか機嫌が悪そうに見えた。
「せれなちゃん、どうしたの?」
僕もお父さんの背中からひょこっと顔を出し、いつもと違うせれなちゃんに問う。
「いま、うちで氷菓くんとお兄ちゃんとお父さんがが呑んでるの。おじさんも誘って来いって言われてきたの」
最初のコメントを投稿しよう!