a long distance

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しかし僕は眠れなかった。 せれなちゃんと兄さんの玄関でのあの光景がいまだ脳内に残る。 僕は兄さんとせれなちゃんが話しているところをみると、嫉妬してしまう。 それは昔も今もそうだ。 むしろ、今のほうが嫉妬深さが増している。 そして、学校で女子生徒と兄さんが話しているところも、嫉妬してしまう。 見るたびに 『はなれろ』 『あっちいけ』 『ちかずくな』 『きえろ』 と心の中で唱えている。 僕は兄さんに近づく女が嫌いだ。
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