Summer is coming

7/24
前へ
/117ページ
次へ
マンションに着いた頃、せれなちゃんはさっきより機嫌が戻り、おじさんとも普段通り会話している。 「じゃあね、藍ちゃん」 「うん、せれなちゃん。またね」 「今度は藍九朗君、うちに遊びにきてね。日向君も喜ぶ」 「うん、藍ちゃんきてほしい」 2人にそう言っていただけると、うれしい。 「今度遊びに行くね」 「うん」 笑顔で手を振って「ばいばい」と一言。 せれなちゃんと僕は自宅の扉を開けた。 せれなちゃんと過ごした今日一日はとても楽しくて、時間があっという間に感 じた。 僕はそう思いながら、玄関から上がらず、そのまま膝を抱えてしゃがんだ。 身体が沈むような思い。 せれなちゃんのことを悪く思う僕は最低だ。 ごめんせれなちゃん、 いつもありがとう。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加