秋桜と夕暮れと三毛猫

1/1
前へ
/5ページ
次へ

秋桜と夕暮れと三毛猫

桃色の花の中を私は行く。秋桜の花畑だ。 目的は存在しない。 ただ、風の吹くまま、気の向くままに、秋の夕暮れの中を私は行く。 不意に、近くの茂みが揺れる。 顔を出したのは、三毛猫だった。 「やあ」 私は声を掛けるが、三毛猫は秋桜の茂みに消える。 花畑の中に私は取り残される。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加