1.終わりと始まり

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 次の日。朝目覚めると、何かがおかしかった。ママは隣にいる。眠っている。だけど、ママの吐息が聞こえない。疲れ切って深く眠っているのか?そしたら、起こしたら悪い。 私はそっと起き上がった。ふとママの肌に触れた。 そして、驚いた。 夜眠った時とは逆に、その皮膚が冷たかったからだ。 ママ、寒いのかな。 そう思って、私は掛け布団をママにしっかり掛けた。  起き上がってリビングに行くと、パパが座っていた。椅子に腰掛け、下を見ているその横顔は、まさに疲れ切った表情だった。テーブルにはお酒が置いてあった。 「パパおはよう。ママまだ寝てるから、私朝つくるね。」 ママを起こさないように小声でいって台所に向かうと、パパが私の名前を呼んだ。私は振り返って、 「何?」 という。パパは何もいわない。空耳かなと思って朝ご飯の準備に取りかかろうとした時、今度は思いもよらない言葉が聞こえた。
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