1.終わりと始まり

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「ママ、死んじゃったんだよ。」 私はまたパパを見る。パパは私を見ず、俯いたままそういった。 「ママは眠ってるんじゃなくて死んじゃったんだ。」 「...何いってるのパパ。ママは生きてるよ。パパ大丈夫?すっごく疲れてるみたいだけど。」 「パパのせいなんだ。」 「...え?」 「パパがいけないことをしようとしたって、ママにいっちゃったから、ママがショックで早く死んじゃった。きっとそうだ。パパがママを殺したんだ。」 「ねえ、大丈夫?」 「嘘じゃない。ママはもういないんだ。」 「ママはいるよ。ベッドに寝てるよ。ねえパパ、しっかりしてよ。」 私はその肩に手を置いた。パパは震えていた。 「震えてる、寒いの?」 「パパがママを殺した。」 パパはそれをぶつぶついっていた。今のパパは、パパじゃないみたいだった。私はその震える肩を抱きしめようとした。 するとパパはそれを拒んだ。 パパにハグを拒まれた。
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