1.終わりと始まり

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 パパは自分がしたことに気づき、うろたえていた。 「ぱ、パパはおまえを抱きしめる権利なんかないんだ。」 「何ってるの、パパはパパでしょ?」 「違うんだ、パパはおまえを...」 そこから先をいわなかった。私は唾を飲んだ。 もしかして... いや、でもいい。 パパは私のパパだから。 何があってっも。 「大丈夫だから。パパはパパだよ。何があっても。」 すると、そのくすんだ暗い目が、私を見た。 「...どうしてそういえるんだ?」 「どうしてって...」 「パパはおまえを売ろうとしたんだぞ?」 初めてパパからその言葉を聞いた。 本当だったんだ。 「でも、、何か訳があったんでしょ?仕方なかったんでしょ?」 「俺の借金のためにおまえを売ろうとしたんだよ、俺は!!!」
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