1.終わりと始まり

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 近所にサガという幼なじみの男の子がいる。サガのママと、休みの日はサガのパパもよく手伝いに来てくれる。もちろんサガも一緒に。  サガは赤い髪の毛をしていて、目つきが少しきついけど、中身はいい人だ。私のことを白髪だと、よくからかってくるけど。その度に白髪じゃなくて銀髪だといい返す。  サガのママは美人だ。サガのママは金髪で、サガの髪色は父親譲りだ。サガのパパは大きくて、筋肉があって強そうだ。私とサガを両脇に難なくかつげる。  パパが仕事でママが寝込んでいる時は、サガの家におじゃまする。お昼ご飯を食べさせてもらうこともある。毎度手伝うたびにサガのママが、 「ユナはいい子ね、サガなんか言われなきゃしないのよ。」 という。そういわれるのが嬉しくて仕方ない。サガに勝った気がして。
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