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その夜、帰ってこないパパより先に寝ちゃおうかと、私はママと一緒にベッドに入った。
「今日は楽しかったね。」
私はママにいった。ママは頷く。
「ユナはいい子ね。今までママの代わりにおうちの仕事やってくれたんだもんね。ママ助かったよ、ありがとう。」
「あたりまえのことだよ、ママは無理しなくていいよ。ユナ、代わりにするから。」
すると突然、ママが涙を流した。横向きに寝ているせいで、涙がママの鼻筋に流れる。
「ママ泣いてるの?どうしたの?どこか悪いの?」
ママは首を横に振る。
「ママは大丈夫だよ。」
「じゃあどうして泣いてるの?」
「ユナみたいないい子がうちの子でよかったと思ってね。」
「どうしたの急に。」
私は照れ笑いをする。すると、ママは私を抱きしめた。
「ユナはずっとママの大切な家族だからね。」
その温もりで、私は幸せを感じた。私もママを抱き返す。
「ママ大好き。」
「ママもユナが世界で一番、大好きよ。」
そういってママは私を離し、私の目を見てからおでこにキスした。そしていつものように微笑んだ。
ママの優しい笑顔。
それを見るのが大好きだ。
「もう寝よっか。ママも疲れちゃった。久しぶりにお外に出たからね。」
私は頷いて、枕元のろうそくを消した。そしてママの腕の中で目を瞑り、ママの暖かさに包まれながら眠りについた。
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