1.終わりと始まり

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その夜、帰ってこないパパより先に寝ちゃおうかと、私はママと一緒にベッドに入った。 「今日は楽しかったね。」 私はママにいった。ママは頷く。 「ユナはいい子ね。今までママの代わりにおうちの仕事やってくれたんだもんね。ママ助かったよ、ありがとう。」 「あたりまえのことだよ、ママは無理しなくていいよ。ユナ、代わりにするから。」 すると突然、ママが涙を流した。横向きに寝ているせいで、涙がママの鼻筋に流れる。 「ママ泣いてるの?どうしたの?どこか悪いの?」 ママは首を横に振る。 「ママは大丈夫だよ。」 「じゃあどうして泣いてるの?」 「ユナみたいないい子がうちの子でよかったと思ってね。」 「どうしたの急に。」 私は照れ笑いをする。すると、ママは私を抱きしめた。 「ユナはずっとママの大切な家族だからね。」 その温もりで、私は幸せを感じた。私もママを抱き返す。 「ママ大好き。」 「ママもユナが世界で一番、大好きよ。」 そういってママは私を離し、私の目を見てからおでこにキスした。そしていつものように微笑んだ。 ママの優しい笑顔。 それを見るのが大好きだ。 「もう寝よっか。ママも疲れちゃった。久しぶりにお外に出たからね。」 私は頷いて、枕元のろうそくを消した。そしてママの腕の中で目を瞑り、ママの暖かさに包まれながら眠りについた。
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