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「美味しそうですね! いただきます」
この話はもう終わらせてしまいたかった。店員さん、ありがとう!
紫色のスムージーの上には、くるくると生クリームがのせられている。
スマートフォンで一枚写真を撮ってから、一口飲んだ。あっさりとした味がおいしくて、幸せ。今度はクリームも混ぜてみようか。
ふと、気づく。
隣の真さんは、レモネードに手を付けていなかった。
真さんと出会った頃、彼は毎日のように珈琲を飲んでいた。でも、ここのところ彼が珈琲を飲むところを見なくなった。
豆からひいて、すごく拘っていそうだったのに。
家では、ミネラルウォーターとか、緑茶とか、そういったものばかり飲んでいる。
薬の束を思い出した。
体調が、悪いのかもしれない。
「―――僕がもらいますよ?」
ふいに投げかけられた言葉。考えを巡らせていて、後半しか聴き取れなかった。
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