愛であると願う。

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──産まれたときから、恐怖と共に生きてきた──  アキには魅力があった。  涼しげな目元、陶器のように滑らかな肌、濡れ羽色の長い髪。そして時折見せる切なげな表情がいっそうセクシーで、そんな彼女の恋人になれた僕は最初、嬉しくて舞い上がっていた。  けれど、同じ部屋に住むようになってからは、あの美しいともいえる彼女の冷たさが、何故だか最近恐ろしい。  恋人同士なのだから、もちろん僕のことを愛してくれているだろうけど。もともと表情の読めないタイプだし、今まで付き合ってきた男の人数も多いと聞く。  もしかすると、僕を歴代の彼氏たちと比べて、呆れていたりするのだろうか。
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