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 四月、よく晴れた温かな日。巨大な門の前には真新しい真っ白な制服に身を包み、サングラスをかけた四人が立っている。 あの日のように社長が声をかける。 「君たちは晴れて今日から正社員だ。我が社に相応しい倫理観と口の堅さをもっている素晴らしい人材だ。これからもよろしく」 「はい!宜しくお願いします!」 門の中に足を踏み入れた彼らがあの日と違うのは、パイライトの正社員であること。 「彼の分までしっかり頼むぞ」 そしてもう一つ、一生ものの隠しごとができたこと。
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