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買い出し一覧には、じゃがいも、玉ねぎ、ピーマン、ブロッコリー、ササミ、蕎麦、ホタテ、ちくわ、桜えび、飲み物とあるだけで他の情報は一切記載されていなかった。
私は一抹の不安を覚えながらも、親友を誘って今に至るというわけだ。
「ああ!買い出し一覧にあった魚介類ってそういうわけだったんだ」
「うん、そうなのよ。でねやっぱり天麩羅といえばご飯よりも蕎麦というか……」
と姉が薀蓄うんちくを語りだすと、「またか」と私は心の中でため息をついた。
私の姉は、鍋奉行ならぬパーティー奉行なのである。
つまりこういったことに滅法うるさい!ここは一旦姉のペースに合わせることとして、フウカと談笑することとした。
「ごめんね、私のお姉ちゃんこうなると止まらないから……」
「そう?私は面白くて、それに可愛いお姉ちゃんだと思う」
確かに傍から見るには面白いかもしれないし、容姿は身内贔屓でみても美人だと思う。
だがそれだけに、これは一層悪目立ちしそうだなあとハラハラしてしまう。
それが私のお姉ちゃんだ。
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