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私は早速姉であるアリスが用意してあった天ぷら粉を、じゃがいもにまぶし鍋に放り込もうとした時であった。
「やっちゃった!」
「へ?」
「最初はエビやちくわ、ホタテ!じゃがいもは後!」
さっそく私は、姉の地雷を踏んでしまったらしい。
普段温厚で優しい姉のアリスには、パーティーときには途端にパーティー奉行になるという変わった一面がある。どうやら私は早速姉の琴線に触れてしまったらしい。
「ねえねえリリアちゃん、そもそも天麩羅パーティーってどういうことなんでしょう……」
「さあ?私のお姉ちゃんちょっと変わってるから……」
これに至るまでには少し時間を遡る必要がある。
始まりは下校直前に姉から入ってきた、「今日パーティーやるから」という急な誘いからであった。
私は「わかった、フウカちゃん誘っていい?」と返すと、「買い出してほしいもの一覧」が姉から送られてきた。
急にパーティーを開催すると言い出すところといい、姉のやることはいつも急なのである!
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