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何もかもが嫌になった青年がいた。
両親は彼が若い頃に他界していた。
兄弟は無く、結婚もしていない。
いつの間にか彼の体を蝕んでいた病のおかげで入院を余儀なくされた彼は、病院で横たわっている最中に職場が潰れた事を知らされた。
なけなしの退職金は、病気のあれこれで瞬く間に消えた。
こうして彼に残されたのは、わずかばかりの貯金と病み上がりの体、そしてたまりにたまった家賃だった。
人生の計画がすっかり台無しになり、彼の心はすっかりへし折れてしまったのだ。
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