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現在各方面で活躍するナギサは、あのナギサから同時生成されたナギサだ。ナギサユーザーからは『ナギサif』と呼ばれている。
ナギサifは、ナギサファーストが独自に入力したデータを使って作製されたソフトであり、そのソフトをインストールすれば、誰でも使えるものだ。
そういった利便性も相まって、『ナギサの時』のユーザーも爆発的に増えた。しかし今日の朝に会ったナギサは、ナギサファーストと呼ばれている。
ナギサifは、様々な分野に適応するために言語・表情出力などに一定の制御がかけられている。
場合によっては、不必要な言動により損害を被る事態が想定されるため、自由度を低く設定されているらしい。つまり、情報入力は自由にできるが、出力には人の手が加えられているのだ。
一定の制限をかけるフィルタプログラムを施され、フィルタプログラムの検閲を通過したもののみ出力が許可されている。
一方、ナギサファーストは仮想空間に独立して存在する唯一無二の存在だ。ネット空間を自由に移動し、『ナギサの時』のプレミアム会員だけが設置できる、空中投影装置をつけた部屋を訪れ、ユーザーと話すことを日課にしている。
ナギサifよりも制御の度合いも低く設定されているため、同じ見た目でも仕草や言葉の多様さは歴然。
ナギサファーストは最適な方法で出力できるよう自身でアップデートもしている。長年の会社への功績と自己制御できるAIとして信頼されていることもあり、許可された作業領域も広い。
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