歴史が変わる瞬間を見た

自分には憧れている人がいる。
特に親しい関係というわけではないが、３ヶ月に１回、友人達を招いて別荘でパーティーを行なっている。自分もそれに毎回参加している。いわゆる常連である。
その日も大勢の人達が参加していた。広い会場内でＢＧＭが響き、その中で参加者達が話をしたりしながら楽しんでいた。
自分はというと、しかし人と話すのが苦手なため、置いてあるソファーにずっと座ったままでいる。ほぼ毎回。
ふと思った。別荘の中がどうなっているかあちこち見て回ってみようと。そして行動を起こした。
色んな部屋があった。そのような中で、１つの広い部屋を見つけた。
それは風呂場であった。それにしては広い。いわゆる大浴場か。
だけど少し変わっている。向こう側の壁に大きなテレビがかかっていた。それには何かが映っている。この部屋そのものであった。少し歩いてみると、自分の姿も映し出された。ちなみに、今は他に誰もこの浴場にはいない。
そうだ、ちょっと面白いことをやってみようと考えた。持っていたデジタルカメラを取り出し、テレビに向かって撮影した。そこには自分の姿と浴槽が映っていた。
やがてパーティーは終了し、自分も自宅に帰っていった。