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「リン、今日はありがとうな。」
俺の部屋に布団を二つ並べて横になる。
自分の部屋にユウイがいるって、変な感じだ。
「ううん、お礼を言うのはこっちだよ。父さんも母さんもうれしそうだった。ずっと心配かけてきたから。」
「ふふ。リンが涙脆いのはリンのお母さんに似たんだな。」
「もう、またからかって。」
「ごめんて、からかってないよ。」
ユウイがクスクス笑って言う。
「笑った時の目元とかはお父さんに似てた。鼻の形はお母さん似?」
ユウイが指先で俺の顔をそっとなぞりながら言う。
「リンのお父さんとお母さんがいたからリンが生まれたんだな。」
「うん……。」
「誕生日おめでとう。」
「ありがとう。」
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