3人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
卯月は、
「ちょ……、
ちょちょちょ、
ちょっと待って、うちとしても寝耳に水状態で、まだ社員に説明してないから1週間くらい時間ちょうだい。
その後、こっちから連絡するから」
と言ってひとまず皐月と水無月には帰ってもらった。
二人が帰った後、卯月は、
「ど、どうしよう
……聞いてなかったわ、こんな話……」
とつぶやくと、後ろから、X君が、
「僕は良いと思いますよ。
良い提案だと思います」
と話しかけた。
卯月は、
「うわぁっ、
居たの、X君……」
と言った。
X君は、
「すみません。
会話、聞こえちゃいました。
社長。
考えて見てください。
人造クエスト・ガイドも規模が大きくなれば、受け入れる事も検討出来るし、最終的に姉妹が揃って同じ会社なら、僕としても安心ですしね。
検討する余地はあると思いますけどね」
と答えた。
卯月は、
「だけど、大変な事だよ、【合併】って。
そんなに簡単にはいかないよ。
そんな急に……」
と不安を吐露した。
X君は、
「その事も含めて社員全員で話し合いましょう。
まだ、一週間ありますからね。
社長は反対なんですか?
それは一番偉い立場で無くなるからですか?
そうじゃないでしょ?
社長はこれまでもそんな事気にして無かった。
社員とのびのびとやっていた。
気にしているのは、むしろ、自由にやれなくなるかも知れないと言う事ですかね?
でも、大丈夫だと思いますよ。
合併しても社長は社長です。
自由にやったら良いじゃないですか。
あ、でも、合併したら社長と呼べなくなるかも知れませんね。
そうしたら、なんて呼びましょうかね?
【卯月さん】って事になるんですかね?」
と言った。
最初のコメントを投稿しよう!