クリスマス

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大体・・・ こういう場合は寝たふりをしている大ちゃん だから・・・ 綺麗な寝顔に魅せられて ウッカリキスするなんて失敗はしない だって・・・ こんなに身体が動かせないって 身重・・・くもないけど 良くない・・・よね? だから。敢えて何もしないことを選んだ これで、大ちゃんが自然に目を覚ましてくれたら大丈夫 僅かにクスリと笑ってしまって 慌てて唇を引き締めた 間近の大ちゃんはまだ寝息を立てているからセーフ そう油断した私は 「・・・キャッ」 次の瞬間身体が反転していた 「・・・おはよ、蓮」 「・・・っぁ」 口内に侵入した舌は ゆるりと粘膜をなぞりながら意識を奪う 「んんっ・・・ぁ・・・っ・・・ふ」 いつまでも慣れないその行為に 合わせるので必死 甘くて痺れるような口付けに 散々翻弄され 思考さえも溶けてしまうよう 身体は自分の意思では動かせそうにもなくて 唯一動く目蓋を開いて 微笑む大ちゃんを見つめる ・・・もう無理 そう言いたい口は動いてはくれなくて 続けられる行為を受け止めるしか出来ない ジワジワと溶かされる身体は 触れられるたびに反応を見せる やがて・・・ 「蓮の所為だよ」 「・・・」 そう言った大ちゃんの熱っぽい視線に絡め取られた いつもより触れる手は優しいのに 過剰に反応する身体は熱を発するように火照る 耳朶にリップ音を立てたあとで 聞こえた「愛してる」の囁きに合わせて ゆっくりと繋がった身体は 弾けるように波立った
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