36人が本棚に入れています
本棚に追加
/104ページ
「譲二、動物愛護法違反だ器物破損だと言うが、じゃあ河豚なら良いのか。河豚なら捌いて食っても良いのか? お前食べただろう!」
「う……」
それを言われたら言い返せない。確かに俺は食った。美味しかった。おかわりもした。
河豚なら良くて猫ならダメなのか……。
「河豚が可哀想だろう!」
「う……」
お巡りさんの言う通りだ。河豚も猫も同じ動物じゃないか。どっちも可哀想だ。
俺たちはうなだれた。河豚を食べた事を後悔した。
「ふ……、ワハハハ! お前たち単純だなぁ。ワハハハ!」
突然お巡りさんが大笑いし始めた。それを見ていた周りの警官たちもクスクス笑っていた。
「猫の腹を捌こうなんて思ってないよ。触れば分かる事だ」
1人の警官がケージを開け一匹の猫を取り出した。そしてそっと優しくお腹を触った。
「これは3匹はいますよ」
「3匹?」
最初のコメントを投稿しよう!