大団円

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「河豚料理屋の開店も楽しみだね。連れてってね!」 「もちろん。好きなだけ食べろ。奢ってやる」 「やった〜!」  実際今回の事件で美代子には世話になった。密かに人脈を築き協力者を見つけてくれた。美代子の社交性は見習う所がある。  そして数ヶ月後、河豚料理屋開店の知らせが届いた。俺と美代子は真昼野譲二家族と一緒に食べに行くことになった。お巡りさんの退職祝いも兼ねてとの事だ。 「家族水入らずの所、俺たちがお邪魔してしまって申し訳ありません」 「いえいえ、俺も探偵さんには怖い思いさせてしまったし、美代子さんにはうちの店をご贔屓にしてもらってるみたいだし、お詫びとお礼を兼ねてお呼びしました」  確かにピストルを突き付けられたと思ってちょっと怖い思いもした。しかしそれ以上に……、本からはいい思いをさせてもらいました……。こにらこそ、だ。
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