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~一週間前~
「……七不思議ぃ? お前オカルト好きだったっけ?」
学校からの帰り道、
妹の猪子 梨花が急に話始めたのは、
私達の通う久六中学校の七不思議についてだった。
「好きなワケないじゃない! 大っ嫌い!!
ただ……たまたま友達が話してるの聞いちゃって……。
お兄ちゃんそういう話好きだから、この親切な妹のアタシが
教えてあげようと思ってネッ!」
なんて押しつけがましい親切心だろうか。
それにしても……ほのぼの映画『キャ〇パー』ですら怖いと言って
見る事を避けていたあの妹が、
こんな話題を出してくる日が来るとは思わなんだ。 ちょっと感動。
というか、この学校に七不思議がある事自体初耳だ。
……まぁ、それは友人関係を持ってないのが
知らない原因なんだろうな(泣)
「情報経路は分かったが、なんで私に教えようと思ったのさ?
いつもは話しかけてくる事すらないのに」
怖がりなら話を早く忘れたくて、
人に話すとかいった記憶を掘り起こすような事しないと思うんだけどな。
「えっと……友達に、≪誰かに話した方が早く忘れられるよ≫
って言われたから……」
「……ふぅん」
妹の友達付き合いが少し心配になった。
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