<2> 神様もサボるよ

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「神様ぁ、まーだでーすかー?」 「うるさいなぁ、今やって――アイタタっ! 指がぁ!」  紙で指が切れた時、少年の堪忍袋の緒も切れた。 「もう嫌だっ! 無理! 神なんてやめる!」 「大丈夫、出来てる出来てる! ほら、続きを――」  ぽわんっ。  突然、白い煙が部屋を満たした。 「今度はなにっ!?」 「こ、これはっ!」  煙の中には影があり、ゆっくり二人に近づいている。  その影は、人間にも分かるほどの、並々ならぬ怒気を帯びていた。
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