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「中が空洞のようだが、どこにも開ける所が無いな」
お巡りさんは箱を持ち上げて振った。何も音はしなかった。
「軽いな。中身は空のようだ」
確かにその通りだ。僕はその箱を拾い上げた時、見た目の重厚さと箱の軽さとのギャップに戸惑った。
「しかし何か凄く大事なもののように思える」
そう、僕もその箱を見たときに、使われなくなった空き箱が捨てられていただけだとは何故か思わなかった。お巡りさんもそう思ったようだ。
僕とお巡りさんは、箱を隅々まで調べて、どこかにこじ開ける隙間が無いか探した。しかし、どこにも隙間は無かった。
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