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「あれ?あそこにいた人が消えたよ」 「何言ってんの、人が急に消えるわけ無いじゃない」 「ほんとだよ、嘘じゃないよ。この黒い箱を踏もうとした人が消えたんだよ、マジック?ドッキリ?どこかにテレビカメラが隠れてたりして!」  ベンチの横には黒い箱が転がっていた。 「なんだろ、この箱」  通りがかりの若者が手を伸ばした時、強い風が吹いた。黒い箱はカラカラと転がり、公園の片隅の雑草に引っかかり、隠れるように止まった。
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