黄昏の約束

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──その池には名前は無かった。それまでずっと、『あそこ』や『例の場所』という風に誤魔化して呼ばれていた。名前がつけば誰かの永遠の物になると云われ、皆の物であって欲しいと願い、名前はつけられなかった。しかし、誰かが池を呼ぶ時、蛍が多く生息していることから、『蛍の池』と呼んだ。それからずっと、その池は『蛍の池』と呼ばれるようになった──
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