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仲直りした二人
莉紗がいなくなった夜に何回も彼女のスマホにメールや電話するも電源が切られており、メールに返信もない。
彼女はアルバイト先の同僚であり、僕と面識もある秋川舞子のアパートに泊めてもらったのだった。
舞子は明るく気さくで、笑顔でショートカットが似合う莉紗の親友。
後に、舞子から聞いた話だがどうやら、彼女は僕への愚痴を食事の時から寝る直前まで舞子にぶちまけて、気がすんだようだ。
舞子は黙って「うんうん、そうだね、分かるよ」と優しく頷きながら愚痴を聞いてくれたようだ。
翌朝舞子が僕に電話をくれた。
「おはよう、私のアパートに莉紗がいるから今から迎えに来れる?」
僕は、ホットして返事する。
「知らせてくれて有難う、大丈夫、今から迎えに行く」
莉紗は無断外泊した手前、自分では僕に電話出来なかったのだ。
1時間後、僕と莉紗が舞子のアパートから家に向かって歩いている。
「莉紗、いつも構ってあげられなくて、ゴメン」
「僕は、莉紗の輝く様な笑顔が大好きなんだよ、付き合いだした頃から今でもずっと・・・・・・」
「君がいてくれるだけで僕は幸せなんだ、だから命続く限り傍にいて欲しい!!」
莉紗の瞳から一滴の涙が零れ落ちる。
大きく頷きながら惚れ直す様な笑顔で、
「うん、ずっとあなたの傍にいる、心配かけてごめんなさい」
僕はいたわる様に彼女の体を抱き寄せながら、軽く頬にキスをした。
歩き出すと彼女の腕が僕の腕に甘える様に絡まってきた。
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