第一話☆バレる……

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第一話☆バレる……

私の名前は 佐川(南)華蓮、十七歳 学生と主婦業を両立している女子高生 佐川先生は学校中の 人気者で性格良しルックス良し。 そしてあの笑顔。 私達の事は秘密だから校内では苗字で呼んでいる。 〔私の場合旧姓だけど〕 学校では生徒と教師 しかも担任…… 家では仲の良い夫婦。 一緒に住んでる事がバレると大変なので、 朝は別々に家を出る。 まさか数時間後にはクラス全員にばれる事に なるなんてこの時は思いもしなかったけど…… マー君[佐川先生]はいつもの如く 女子生徒達に囲まれていた そんな生徒達の会話がちらっと聞こえてきた。 「先生、あたし明日先生の家行きたい」 へ……? 「あたしも行きたい」 大胆だなぁ。 そんな内容の 会話に私は内心ドキッとした。 『ごめんな、それは無理だ』 マー君は断ったようだけどそれでも引かない生徒達。 「ぇ~何で?」 「一回くらいいいじゃん」 『ごめんな、休日は 奥さんとゆっくり過ごす事にしてるんだ』 「先生、結婚してたの?」 「知らなかった……」 『学校では指輪外してるからな まぁ、そう言う事だから』 そぉ言って走って行った。 〈はぁ~良かった…… 何が嬉しくて折角の 休日を潰されなくちゃならないのよ〉 そんな事を考えながら、 英語教官室のドアをノックした。 『誰?』 『先生、私だけど今平気ですか?』 『南か? 平気だぞ、入れ』 私は中に入った。 『どぉしたんだ? 華蓮』 二人の時は 名前で呼ぶ事にしてる。 『別にたいした 用があった訳じゃ ないんだけど マー君に 会いたくなって……』 〈本当はただのヤキモチだ〉 『家に帰れば 会えるだろう?』 マー君は言った。 『それはそうだけど…… 何か淋しかったんだもん さっきだって、 女の子達に囲まれてたし』 『くす。 何妬いてるんだよ 俺はどんな時だって 華蓮しか見てないから 安心しろよ』 『うん 分かった』 〈マー君大好き〉 『今日は何時頃 帰って来られる?』 『大好きだよ そぉだなぁ…… 今日は職員会議が あるから九時くらいに なると思う』 会議じゃしょうがないね。 『わかった、 ご飯作って待ってるね』 それだけ言って私は 英語教官室を出た。 私は何を作ろうか 考えながら廊下を 歩いていた まさか、あの会話を 聞かれていたとも 知らずに…… 異変に気づいたのは 教室に戻ってすぐだった 「ねぇ南さん、 さっき英語教官室の前 通った時に 聞こえたんだけど 佐川先生が言ってた 『家に帰れば 会えるじゃないか』って どう言う意味かしら?」 普段は絶対に 話しかけてこない 下橋さんが訊いてきた 〈そぉ言えば 下橋さんも マー君のファンだったっけ〉 『それは……』 〈最悪だ…… まさか聞かれてたなんて〉 そこにタイミングよく マー君が入ってきた 『授業始めるぞ』 「先生その前に質問」 『下橋何だ?』 「さっき英語教官室の 前を通った時に 聞こえてきた 会話が気になったんですけど 南さんに言ってた 『家に帰れば 会えるじゃないか』って どう言う意味ですか?」 〈マー君の方をチラッと 見ると顔の前で手を 合わせてゴメンの ポーズをしていた〉 〈別にマー君のせいじゃ ないんだけどな……〉 『下橋の質問だが そのままの意味だ』 「そのままってことは 先生と南さんは 一緒に住んでるって 事ですよね?」 『あぁそぉだ』 教室が ざわめきだした…… そんな事も 気にせずにマー君と 下橋さんの会話が進んで行く。 「いいんですか? 生徒と先生が 一緒に住んでるなんて」 『俺は悪いと 思ってないぞ 奥さんと一緒に 住んで何が悪い』 〈マー君そんな簡単に 皆にバラして どぉすんのよ〉 〈今まで隠してきた 意味がないじゃない〉 〈まぁいっか…… どぉせ 悠緋さんには誰も 逆らえないんだし〉 『他の先生方に 言いたければ、 言えばいいさ まぁ、それは無駄に 終わるだろうけどな』 「どぉしてですか?」 『理事長は俺の 親父なんでな……(ニヤリ) 華蓮との結婚も承知の上だ』 〈この結婚を 薦めたのは 他でもない悠緋さんだもんね〉 私は隣に居る 絢菜の顔を見れなかった。 ずっと隠してたんだし…… 〈絢菜 怒ってるんだろうなぁ〉 恐る恐る絢菜に 話しかけてみた。 『あ、絢菜? 怒ってる?』 「怒ってなわよ」 ただし、じっくりと 話は聞かせて もらうからね」 〈よかった。 絢菜が怒ってなくて〉 『うん……分かった。 先生も一緒の時に 話したいんだけど、 絢菜、来週の 土曜日空いてる?』 「平気だけど、 先生に聞かなくて 予定は平気なの?」 『平気だと思うよ 休日は大抵 家に居るから』 「分かった、 来週の土曜ね 待ち合わせはどうする?」 『駅前のファミレスに 十時でどぉ?』 「分かった、駅前の ファミレスに十時ね」 さっきのマー君の話で 五時間目は潰れた。 休み時間、下橋さんに 睨まれてたけど 気にせず読書をしていた。 六時間目は元々 自習だったため 休み時間に読んでいた 本をずっと読んでいた。 絢菜は、普通に 話してくれてよかった。 所変わってここは 私達の家。 マー君が帰って来るのを ご飯を作って待っている。 時計を見ると 八時四十分。 もぉ少しで帰ってくる ウキウキ気分で ご飯をテーブルに並べた。 その後はテレビを 観ながら待っていた。 ガチャ 『ただいま』 とマー君の声がしたので 玄関まで走って行った。 『お帰りなさい ご飯できてるよ』 『今お味噌汁と ご飯わけるね』 私はキッチンに戻り、 お味噌汁を温め直した。 その間にマー君も 着替えを済ませた みたいで、スーツから 普段着になっていた。 マー君が席に 着いたところで ご飯を食べ始める。 『ねぇ、マー君。 とりあえずゴメン……』 『ん? 何でだ?』 『実はね絢菜が此処に 来たいって言ったから、 okしちゃたんだ…… ゴメンね勝手に決めて』 『そんな事か、 藤沢ならいいよ』 よかたった…… 『藤沢はいつ来るんだ?』 私は夕飯を食べるマー君の 向かいに座りながら話している。 『来週の土曜に 駅前のファミレスに 十時って約束なの』 『華蓮、 何で駅まで 行くつもりだったんだ?』 何でそんなこと 訊くんだろうか? 『え? 自転車で 行こうかなって』 〈もしかして心配してる?〉 『土曜なんだろ? 俺が車出すよ』 〈やっぱりそうだ。 だけど疲れてるのに悪いよ……〉 『そんな、絢菜 迎えに行くだけ なんだから 自転車で平気だよ』 せっかくの休みに マー君が出ることないのに。 『俺が嫌んだよ…… 華蓮可愛いから ナンパでもされないかって 心配なんだよ……』 〈くすっ。 そんな心配 しなくても平気なのに〉 『分かった。 じゃぁ、お願いするね』 一度言い出すと 聞かないから まぁいっか…… 『絢菜には 後で言っとくよ』 『あぁ、そぉしとけ』 こぉして土曜日は、 マー君が車を 出してくれる 事になった。 今日が金曜日なので、 月曜に学校に行ったら すぐに絢菜に 言う事にした そして、月曜日。 本当は、教室で 言いたかったけど、 他の人に聞かれると マズイので昼休みに 屋上で話した。 『そぉそぉ絢菜、 土曜日マー君が 車出してくれるって』 お弁当の卵焼きを 頬張りながら 絢菜が確認してきた。 「本当に? いいの?」 『うん マー君が そうしたいって 言ったから……』 私も、お弁当の から揚げを 頬張りながら答えた。 「ぷっ。 どぉせ、先生が しょうもない心配でも してるんでしょう?」 飲み込もうとした から揚げが喉に 詰まりそうだった。 『絢菜、 よく分かったね』 絢菜は何でも 分かるんだなぁ~ 「だって、先生って そんな感じじゃん」 『そんなに分かりやすい?』 「うん、先生は 華蓮一筋って感じだもん。 それだけ 愛されてるって事よ」 なんだか恥ずかしいなぁ。 『そ、そぉなのかな?』 「そぉに 決まってるって。 じゃなかったら いくら華蓮の為だって 言ったって そこまでしないよ」 そう考えると 恥ずかしいけど嬉しいかも…… 「たかが、 駅にあたしを 迎えに来るだけなのに」 『そぉだよね……』 〈えへへ、何か嬉しい〉 『絢菜ありがとう』 「どぉいたしまして あぁ~あたしも 彼氏欲しいなぁ」 『絢菜、 気になる子いないの?』 可愛いんだからモテるのに 何時も断ってばかりいるから 好きな人でもいるのかなと 思って訊いてみた。 「実はね、六組の 瀬戸侠耶くんが 気になるんだ……」 『あぁ~ 眉目秀麗、文武両道、 才色兼備とか 言われてるあの人か』 『確かにマー君に 負けないくらいカッコイイし、 頭も良いみたいだけど 良い噂聞かないよ』 「でも、 気になるんだもん」 『そっかぁ、 まぁ頑張れ……』 「うん。頑張って見る」 絢菜の行動は早かった。 次の日、早速 六組に行った絢菜。 瀬戸君の周りには 相変わらず女の子が 群がっている。 校内ランキングはマー君の 次だったもんなぁ…… うちの学校では、 一年に一回 校内ランキングがある。 全生徒、先生方に アンケートを配り、 校内で一番の 男女を決める。 男 ・女 一位☆佐川匡輝 (先生 英語担当) 一位☆小山歌代 (先生 現代社会担当) 二位☆瀬戸侠耶(きょうや) (三年六組) 二位☆南華蓮 (三年年三組……私) 三位☆関本要 (先生 科学担当) 三位☆松川楓 (先生 音楽担当) 今年の校内ランキングは こんな感じ。 何故か二位に私が 居るけど…… 私に入れたの 誰だろう? マー君が一位なのは 去年と一緒だなぁ~ ちなみに去年の ランキングはこんな感じ。 男・女 一位☆佐川匡輝 (先生 英語担当) 一位☆牧矢佳奈 (二年四組) 二位☆佐々木耕輔 (二年二組) 二位☆久坂愛 (三年五組) 三位☆新堂馨 (一年一組) 三位☆小林冬魅 (三年二組) 去年のランキンギだから、 皆一学年上がっている。 そして、マー君は、 去年と変わらず一位だ。 この校内ランキングは、 毎年夏休み前に 全クラス、職員に 配られて 決められるものだ。 去年のイイ女に入っている 久坂先輩と小林先輩は、 実は二年生の時も 一位と二位だった。 二年連続ってすごいよね。 確かに二人とも 気が利くし、下級生に対して 親切だったのもあるんだと思う。
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