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うちの中学には、好きな異性とそのシャープペンシルを交換する習慣があった。麻木くんは・・・誰かのピンクのシャープペンシルを持っているのだろうか。私は・・・勇気が出なかったのだ。こんな子供っぽいキャラの私が、大人っぽい麻木くんの隣に並ぶなんて・・・想像できなかった。この高校でクラス発表を見たとき・・・ハートが弾んだ。また、見つめることが出来る。
「高崎・・・っ!!高崎奏!!」
いきなり私の名前を呼ばれて驚いた。麻木・・・くん?
「ほぇ?」
「なんだよ、その、気の抜けた返事は。あのさ、あれって・・・有効期限はないんだよな?」
「は?」
「だからっ、シャーペンの交換ッ!!」
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