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麻木くんの手には、ネイビーブルーの”MASATO"と刻印されたシャープペンシルが握られていた。
「・・・っ、とっくにっ、交換しちまったと思ってたからさ。あきらめてたんだ。でも、お前のシャーペン、ピンクだった」
麻木くんは真っ赤になっていた。
「・・・うん。私の好きな人は、目の前にいるから・・・」
「・・・っっっ、そんなこと言う?告白は男からさせろよ」
あっ、まずっ、硬派の麻木くんはプライドが傷ついたかな。
一瞬のあと、麻木くんが笑顔になって、
「嬉しいよ。高崎奏さん。僕のシャーペンを君に、君のシャーペンを僕に。君のハートを僕に下さい」
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