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鍵穴
ある研究所にて、所長が研究員A~Cに告げる。
「勝手に合鍵を作り不法侵入する輩が増えている。そこで発明したのがこの放電式鍵穴。こいつは合鍵にのみスパーク反応を起こす特殊構造。合鍵なんぞ差し込めば黒こげになる」
「所長、実用となるとやはり危険が伴います」
「うむ。ではまず私の家で試そう」
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──────……
「Bが所長の家の前で黒こげになって搬送されましたね」
「ふむ。実はここ最近空き巣被害が多くてな。勝手に合鍵を作られた形跡があったのだ。奴は発明を聞いて親鍵を盗み、そいつで侵入を企てたようだ」
「【合鍵に“のみ”反応する】という嘘を鵜呑みにし、親鍵ならばと高をくくったのでしょう。試したかっただけだと苦し紛れの言い訳をしているようですが」
「ふむ。これで犯人の炙り出しには成功したが」
「何か?」
「どうしよう、私が家に入れない」
【end】
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