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昨日初めて会ったばかりのαの家に上がり込んで
グースカ寝て、今シャワーを浴びようとしている
状況に、、我ながらため息が出てきた。
Ωであることで、それを隠して生きてきた事で
人一倍警戒心を持って生きてきたつもりだった。
それなのに……。
ー もうヤケクソだ!
和真はバサバサ服を脱いで、浴室に入って行った。
汗を流してスッキリしたら、何だか少し体が楽に
なった気がする。
佐倉が出してくれた新品の下着と、ざっくりした
スウェットに袖を通す。普段 和真が着ている物とは
全く別物のように、体に馴染む着心地の良さ。
昨日は気絶するように着の身着のままベッドに
倒れこんで寝てしまったから…。
ー ってゆうか新品の下着って普通家にある?
たまたま?
戻ってくると柊生は皿に盛られたフルーツを
リビング側のダイニングテーブルに運んでいた。
両手の平くらいのサイズの皿に、これでもかと
フルーツが乗せられている。
コレだけでお腹が一杯になりそうだ。
柊生は和真に気づくと スッキリした?と
爽やかな笑顔で聞いてくる。
昨日のスーツ姿とは違って、ゆったりしたスウェットに
チノパンというラフな姿の柊生は無防備に見えて
和真の心臓は なぜかドキドキと早くなった。
ー なんか俺たち同棲でもしてるみたいだな…。
柊生が座ってと言って、わざわざ椅子をひいてくれて
和真は、促されるままそこに座った。
「佐倉さんは 昨日どこで寝たんですか?」
ドキドキを悟られないように、できるだけ普通に
聞いてみた。
「俺、自分の部屋だよ」
「え、じゃぁ 俺が寝てたのは…?」
「あぁ あれは妹用の部屋。群馬の実家に住んでて
年に何度か都内に遊びに来るんだ。その時に
泊まる部屋だよ」
柊生はコーヒーを飲みながら和真の前のイスに座った。
「俺のせいで佐倉さん、ソファーで寝たのかと思った」
和真はホッとして、いただきますと手を合わせてから
用意してもらった果物にフォークを刺した。
柊生は和真が食べる様子を、ペットでも見るような
気持ちで眺めた。
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