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どれだけ走ったのだろう…………
どこまでも続くこの果てのない砂の上を
太陽が体を焼くかの如く照りつけるこの道無き道を…………
どこまでもどこまでも走り続ければ
いづれその先に
『平和』
はあるのか…………
少年兵として人を撃ち殺して
その先の将来に
『本当の平和』
はあるのか…………
まだ14歳の少年は細いその腕で銃を抱えボロボロの服のまま
ひたすらに砂漠の上を駆ける…………
「母さん!父さん!!」
その名を呼んでも誰も返事などしない。
そう、彼にはもう…………
家族などいないのだから…………
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