Sigh……

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 「あれ、隣にいんのYじゃん。相変わらずツルんでるんだ」  はい、どうも。いまごろ気づいていただきまして。Aといるといつもこれだ。俺なんざ眼中にないってわけですか。  「中学ん時から仲いいんでしょ〜 ? 」  「らしいよ。ね、あのふたりデキてるって噂、知ってる ? 」  「キャー、本当に〜 ? 」  げーっ、よせ ! その話題だけはやめてくれ ! 心なしか周りにいるほかの乗客の視線がこちらに集中した気がして、俺は後頭部がじんと痺れた。  電車が駅に滑り込み、俺たちの鼻先でプシューとドアが開く。降りる人のために俺が身体を開こうとすると、不意にAが俺の腕を掴んだ。  「降りようぜ」  「おい、まだ二駅先だろ」  「いいさ。歩こう」  そう言うとAは俺を引きずり出し、さっさと歩き出した。おいおい、晩夏とはいえ革ジャン着て二駅歩くには暑いんじゃないのか ? ------と言っても無駄だろうな、きっと。A、やや不機嫌。俺、ため息。
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