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大神「やれやれ、ようやく鉱山から出れたな」
越智「じゃあそろそろ適当な建物でも探して寝ましょうよ。本当は家のベッドと枕じゃないと嫌だけどこの際我慢してあげますから」
カテジナ「この辺に適当な建物なんかあるわけないでしょ」
フレイザード「野宿だよ、バカ」
越智「そんな!一抹の希望を持って歩いてきたのに!」
グリッタ嬢「でもなんか全員で一緒に寝るなんてドキドキしますね///」
フレイザード「や、やめろよそういう事言うの///」
カテジナ「ついてないのに興奮してるの?あなた」
フリーザ「それを言うと私もなんですが」
桜田「フリーザくんなんて今じゃ下半身機械だしねぇ」
秘書「学園長、私を襲わないでくださいね」
大神「ふざけるな!私はミニ四駆にしか興奮せん!」
クラレンス「それはそれで問題だろ…」
相変わらず賑やかな一行は、野宿できる場所を探して10分ほど歩いた。
そんな時だった!
フレイザード「やばいぜ!強敵が現れやがった!」
身構えるフレイザード。
なんとそこには蚩尤がいた!しかも憂城まで!奴らは洞窟の入口で待ち構えていたのだ!
グリッタ嬢「な、なんかすごく強そう…」
越智「じょ、冗談じゃない!あんな化け物と戦えるわけないじゃないか!」
大神「まったくだ!私は部屋に戻る!」
秘書「それ死亡フラグですよ」
大神「なんで貴様はこういう時にはコスプレせんのだ!コスプレして早く戦え!」
秘書「え〜…だってもう眠いんですもん」
フリーザ「ほっほっほ、それならば私がやりますよ。なぁに、2対1ですがちょうどいいハンデですよ」
カテジナ「あんたが暴れたら洞窟も壊れるじゃない」
大神「フリーザやめろ!おまえにはほとんど油がないんだ!」
フリーザ「何ですって!?」
大神「こんな状況だから油なんかないに決まってるだろう!ミニ四駆に使うグリスとオイルしか注入してないのだ。強めのエネルギー波1発で機能停止するぞ!」
フリーザ「そんなのマトモに戦えないじゃありませんか!どうするんですか!」
フレイザード「こうなりゃオレ様がその辺にいる動物焼いて油を出すしかねぇな」
フリーザ「嫌ですよ、動物の油なんか!」
クラレンス「おい!いいからさっさとこの怪物2匹を倒せよ!」
越智「なんだあんた、偉そうな事言ってるくせに他力本願ですか」
クラレンス「あ?クソガキ!じゃあてめーが行ってこい!」
グイッ
越智「わーっ!」
秘書「あっ、越智くんが投げ飛ばされました!」
大神「仕方ない、あいつを生贄にして見逃してもらうぞ」
カテジナ「あいつの不味い肉で許してもらえるのかしら?」
フレイザード「もう戦おうぜさっさと」
聞仲「それしかあるまい」
越智「おい!誰かひとりくらい僕の心配しろよ!」
ガンッ!
越智「痛っ!」
グリッタ嬢「あっ、見てくださいあれ。全然相手が動きませんよ」
クラレンス「…おい、あれ銅像じゃねぇか?」
秘書「はい、ここは港町に行くための洞窟で十二支の洞窟というそうです。魔除けのためにこの2体の銅像を立ててるそうですが、今ではインスタ映えすると評判ですよ。バズりまくってます」
大神「貴様はなんでそれを早く言わんのだ!リアルすぎて銅像に見えんだろ!早く寝たいのに無駄な時間過ごしたじゃないか!」
秘書「だって眠いんですもん…」
カテジナ「なんかいつも明るい人がテンション下がると調子狂うわね」
グリッタ嬢「無理もありません。私も早く夢の世界にいきたいです」
越智「もう洞窟の中でいいから寝ましょうよ」
大神「まったくだ!私ももう限界だからな!さっさと洞窟に入るぞ!」
越智「あっ!学園長ずるい!僕が先だ!」
学園長「あっ!ふたりとも待ってくださいこの洞窟は…」
タッタッタッ…
宇水「いらっしゃ〜い」
学園長「誰だおまえは!?」
越智「洞窟の中に変な人が!?」
秘書「あー…だから言おうとしたのに。この洞窟には最近番人が出現するようになったんですよ」
フレイザード「なんだよ、結局敵と遭遇するんじゃねぇか」
カテジナ「でもなんかさっきのスカル(めんどくさい)よりかは弱そうね」
桜田「でももしかしたら芥見先生は彼を参考に五条悟を描いたのかもしれないよ」
クラレンス「完全にこじつけじゃねぇかそれ」
宇水「よくわかったな」
クラレンス「おい!てめぇも悪ノリするな!万が一誤解されたらどうすんだよ!」
富野「こんなSS世間に全く影響与えないから大丈夫だろ」
宇水「ふっ、やたらと数が多いな。志々雄のやつ、よっぽどおまえ達が怖いらしい。わざわざ私をここに配置するとは」
聞仲「志々雄?まさか志々雄真実か」
宇水「ほう?知っている者がいるとは」
大神「誰なんだそいつは」
聞仲「私がかつてジャンプ学園で学生だった時、同学年で恐ろしい不良として有名だった男です。しかし、やつは同じくジャンプ学園で有名だった緋村という男と戦い、燃え死んだという話を聞いていた…」
秘書「私も聞いた事あります。志々雄真実はかつて明治村を拠点に本土で勢力を拡大させ、政府は白旗状態だったとか。それを救ったのが緋村という剣士と仲間たちだったそうで。確か、政府が様々な島で学生同士を殺し合わせる制度を設けたのも志々雄真実と聞きました」
大神「ではあの桐山達がバトロワしていたのは元はと言えばその男のせいだったのか」
宇水「どうやらわざわざ私が説明する必要はなくなったようだな」
越智「…って事は、そいつが今度はこの島の支配に乗り出したとかそういうパターン?」
クラレンス「ちっ、めんどくせぇな。ギャングの間では志々雄一派には手を出すなってのは暗黙の了解だぜ」
聞仲「しかしおかしいな。さっきも話にあったが志々雄一派は消滅したはずだ。志々雄真実も死亡したと聞いている」
宇水「さぁて、ね。だが世の中にはとてつもない能力をもった者がいるというわけだ。志々雄が蘇ったと言っても信じるかは任せるが…事実は事実よ」
フリーザ「まぁ、死者が生き返るなんて話はザラですからね」
フレイザード「それはおまえの元ネタの世界での話だろ。普通はねーよ」
大神「そんな事はどうでもいい!問題なのはそんな面倒なやつが我々をターゲットにしているという事だろ!我々はさっさとこの島を出たいだけなのに!」
宇水「残念だがそれは無理だな。なぜか知りたいか?ふっ、そうか知りたいか」
フレイザード「何言ってんだこいつ」
宇水「なぜならおまえらの相手がこの私だからだ。かつて志々雄一派だったこの『盲剣の宇水』がな」
…
……
………
クラレンス「誰だよ」
カテジナ「聞いた事ないわ」
聞仲「志々雄なら知ってるが…」
フリーザ「強者ならスカウトするためになるべくチェックしてるんですが」
大神「おい秘書」
秘書「すいません、データがないんですよ」
越智「変だよ、盲剣って言うけど剣持ってないじゃないか」
宇水「…だから、かつて志々雄一派だった魚沼宇水だ」
フレイザード「だから知らねぇって」
桜田「そんな奇抜な格好してるなら有名でもおかしくないのにねぇ」
宇水「…聞いた事ないか?十本刀って」
グリッタ嬢「なんかその響き自体は他人には思えないような響きなんですが…」
大神「その志々雄というのが有名すぎて貴様の名など知れ渡っていないのではないか?」
クラレンス「なんだよ、だいたい単なる部下って事じゃねぇか。だっせー」
フレイザード「つまりその志々雄ってやつより弱いのは間違いないわけだよな」
宇水「き、貴様ら…!」
ジャキッ!
宇水「貴様らは触れてはいかんものに触れたようだ!全員ここでブチ殺してくれる!」
越智「な、なんか手槍を出したぞ!」
大神「せっかく寝ようと思ったのに結局戦う羽目になるのか!」
宇水「ふっふっふ、寝たいなら寝れば良い。だが永遠に目を覚ます事はないがな!さぁ、かかってくるがいい!」
すっ…(亀甲の盾を構える)
宇水「我が故郷琉球に伝わるティンべーとローチンの戦術で全員永遠に眠らせてやろう!」
フリーザ「…」
カテジナ「…」
聞仲「…」
フレイザード「…何してんだ?」
宇水「聞こえなんだか?我が故郷琉球に伝わるティンべーとローチンの戦術を披露してやる!」
桜田「なんかその戦法ちょっとセクシーコマンドーに似ているよ。相手に隙をつくらせて攻撃するとことか」
宇水「な、何!?」
聞仲「…相手の攻撃をその盾で捌いてその隙にその手槍で攻撃するのだろう。確かにバカにできない戦術だが」
フレイザード「まさかそんなんでオレら全員を倒す気かよ?」
宇水「馬鹿な…!なぜ見破られた!?こいつらの心拍数は…ま、まったく焦っている様子がない。この私を前にしてなんだこの余裕は…!」
グリッタ嬢「あの、目がご不自由なようですしあまり無理はなさらない方が」
カテジナ「そうよ。目が見えないってとても不便でしょ?こんな事やめて故郷に帰った方がいいんじゃなくて?」
宇水「だ、黙れッ!私は志々雄を殺すためにヤツに実力を認めさせなくてはならんのだッ!」
バッ!
宇水「死ねっ!宝剣宝玉百花繚乱!」
シュバババババババババババッ…ガシッ
宇水「!?」
聞仲「なかなか良い連続突きだが、甘い」
宇水「わ、私の技を軽く止めるとは…」
聞仲「確かに実力がまったくないわけではないが、貴様の心には覇気がない」
宇水「!?馬鹿な、私のように心眼があるというのか」
聞仲「確かに額にもう1個目はあるが…私の場合、一戦交えればそれなりに相手の事は分かる。貴様は志々雄を殺すと言っていたが、内心自信がないのではないか?」
グリッタ嬢「その自信を回復するために私達を倒そうと思ったのですね」
フレイザード「とうの志々雄本人からはまったく相手にされてないのを悟っちまってるわけだな」
宇水「くっ…うぐぅ…!」
越智「(今の突きは全く見えなかったけど)なんだ、大したやつじゃないじゃないか」
大神「(戦ったら死にそうだが)ふん、所詮は下っ端だ」
宇水「貴様らふたりは殺すぞ」
越智&大神「すいません」
聞仲「さっきカテジナも言ったが、こんな事はやめて琉球に帰ったらどうだ。我々も無用な戦いをするつもりはない。貴様もなまじ実力があるからわかるだろう、この人数相手ではただではすまんという事を」
宇水「…だが私はこのままノコノコ去るわけにはいかん!志々雄をギャフンと言わせるまでは…!」
フリーザ「わからず屋ですねぇ。それなら仕方ありません、死んでいただきましょう」
???「それはおまえ達だ」
いきなり現れたのはジョンと、巨大な亀のような怪物だった!
ジョン「宇水、うまくやつらを引き付けてくれたようだな。さすがは元十本刀だ」
宇水「…やはり貴様らだったか。私には心眼で貴様らがコソコソ隠れていたのはわかっていたぞ」
カイナッツォ「クカカカカッ!志々雄様が新たにつくった新生十本刀には選ばれなかったそうだなぁ宇水」
宇水「…!」
大神「なんだその新生十本刀っていうのは」
秘書(駒形由美コス)「志々雄様が新しく結成した十人の幹部達ですわ!」
大神「おまえは何を敵側っぽいコスプレをしとるんだ!あとそのコスプレをするにはバストが足りんぞ!」
ジョン「クク、宇水。おまえは情けなく敗北したも同然。だがここでうまくやつらを足止めした功績に免じて志々雄様には報告しないでおいてやる。さぁ、さっさと帰れ!」
カイナッツォ「新生十本刀に選ばれなかったおまえはもはやクビ同然なんだよ。もうおまえの居場所なんかねぇからこんな洞窟に配置されたんだよクカカカカッ!」
宇水「…!私がクビ…」
ジョン「自分の立場が理解できたか?見逃してやるからさっさと故郷に帰っていいぞ。…何度も言わせるな、さっさと帰れ!」
越智「な、なんかちょっと可哀想になってきた」
フレイザード「おまえも普段扱い悪いもんな」
ジョン「おまえは敗北し、戦死した事になるからな。まぁ志々雄様も大してショックは受けんさ」
カイナッツォ「ジョン、さっさと始めようぜ。宇水のやつ、帰らないんなら巻き添えにして消してやるよ」
ジョン「まぁ仕方ないか。所詮下っ端にランク落ちしたやつなら巻き添えにしたところで何も言われんだろ。はーっははははは!」
カイナッツォ「クカカカカカカカカッッ!」
宇水「何が可笑しい!!!」ジャキッ!
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