落とし者

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「弓枝……!!」 「何だ知り合いか。だったら話は早い」 男はそう言うが、 「待ってください…弓枝は僕の元カノ なんです!」 「元カノ?そんなもの知るもんか さっさと行け!」 男はカバンと包丁を放り投げた。 「無理です…元カノを殺すなんて…!」 「だからそんなことは知らないと 言っている。さっさと行けと言っているんだ。まぁいい。じゃあ、そいつの代わりを あんたに選んでもらう」 「そ、そんな!……誰であろうと そんなことできません……!」 「逆らうな。言っただろ?私は 『落とし者』だ。どんなに心がキレイな人でも、闇へと落とす!」 男は突然、武を襲い強制的に包丁を握らせ どこかへ向かわせる。 これ以降、武の姿を見た人はいなかったと 言う。 『落とし物』が闇への入り口だった。
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