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「そろそろホームルームだな。
まぁ、忍のことなんて忘れろよ。
死んだ奴のことなんて考えてもいいことないぜ」
オレは康孝のその言葉でようやく笑った。
康孝はそんなオレの笑顔を見ると安心したのか、自分の席へと戻っていった。
康孝の言う通り、オレが考えなくちゃいけないのは三月の高校受験で死んだ忍のことじゃない。
忘れよう。
あんな奴のことなんて。
オレがそんなことを考えていたとき、担任の梅田先生が教室のドアを開けて入ってきた。
それはいつもと変わらない一日の始まりだ。
オレの日常は何も変わることなんてないんだ。
オレが前向きになって、そう思い始めたとき、後ろから低く不気味な声が聞こえてきた。
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