最後の夜【杉田忍】

8/10

157人が本棚に入れています
本棚に追加
/326ページ
トラックの運転手がクラクションを鳴らし、甲高いブレーキ音と共にトラックは私へと迫っていた。 (もうトラックからは逃げられない……。 私、死ねるんだ……) 私がそんなことを思った次の瞬間、トラックは私の体をまるでゴムボールのように弾き飛ばした。 十メートル先に飛ばされた私の体がアスファルトの上で二度跳ねた。 私は頭から血を流し、口から血を吐くと、呼吸もできない苦しみの中で、憎きクラスメイトたちを呪っていた。
/326ページ

最初のコメントを投稿しよう!

157人が本棚に入れています
本棚に追加