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すぐるさんが、私の首にキスをしたりしている間に、私は白いシーツからはみ出た、
自分の足の指先に目が留まる。
足の爪先に塗られたペディキュア。
すぐるさんと逢えない夜に塗ったピンク色。
真夜中の、私のおとしもの。
私はなんだか、むずむずしてきて目の前にある、彼の肩を軽く噛む。
「もっと強く噛んで良いよ」ってすぐるさんは言うけど、私は、聴こえないフリをする。
マリメッコのファブリックパネルを思い出す。
私は目を閉じて、少しだけ
少女になって、抜けられない迷路に
迷い込む。
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