あっ!何か落としましたよ

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「お前知ってるか?バスの怪談話」 「なにそれ、どんな話」  一人の少年の話にどうやら興味があるようだ。  私も若い時には怪談話が大好きだった。  心霊スポットにもよく足を運んだものだ。  話しかけた方を仮にAとして、もう一人をBとして話を聞いていよう。 「超有名な話だよ。この路線の話」 「えっ!この路線って、今俺たちが乗ってるバスって事?」  Bはたいそう驚いた様子だ。  背中越しにも目をかっぴらいた表情が見える。 「そうだよ。この路線の話なんだけど・・・・・・聞きたい?」  Aは随分と勿体ぶる性格のようだ。  さも聞いてこいよ、と言っているようなもんだ。  可愛い。
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